メダカ飼育をしている中で、メダカが体調不良になる事があります。
体調不良の原因はいろいろあります。
水温の急激な上昇や低下、水質の悪化、細菌に感染など。
体調不良が起きると、薬を使いがちです。
しかし、メダカは体の小さな魚なので、薬による負担は避けられません。
そこで、塩を使い、塩浴することで、体調を改善させる方法を取る事があります。
淡水魚なのに塩!?
海の魚じゃないのに、塩を入れて生きていけるのか心配になるかもしれません。
メダカなどの淡水魚飼育において、塩を使うことは珍しいことではありません。
今回は、塩浴(塩水浴)について見ていきましょう。
メダカの塩浴の効果
メダカを塩浴させる事により、どのような効果があるのでしょうか。

健康維持と病気の予防
メダカの塩浴は、病気になってから行うばかりではありません。
私たち人間は、健康維持のために、サプリを服用したり、健康食品を摂るすることがあります。
メダカの塩浴もそれと似ています。
飼育水に塩を入れる事で、メダカの体内の塩分濃度を高めます。
それにより、メダカの浸透圧調整機能を助けることができます。
浸透圧調整を助けることで、健康を維持し、免疫力を高める効果が期待できます。
飼育水の細菌や寄生虫を減少させる
メダカの病気は、細菌や寄生虫に感染して発症する事が多いです。
メダカが病気にならないようにするには、飼育水の中の細菌や寄生虫が生存できないようにすれば良いのです。
細菌や寄生虫の種類はとても多いです。
そのことから、塩を入れるだけで、全ての細菌や寄生虫からメダカを守ることはできません。
しかし、一般的なメダカの病気の原因と言われている細菌や寄生虫は、塩を入れる事により、脱水状態になり除去できます。
ここで注意したいのが、既に、メダカの体内に侵入してしまっている細菌や寄生虫には、塩浴の効果はないという事です。
メダカの体内に細菌や寄生虫が入ってしまう前に、退治しましょう。
メダカの塩浴の塩分濃度
塩浴するときは、塩分濃度に気を付けないといけません。
塩浴の目的により、塩分濃度は異なります。

日々の健康維持のために塩浴をする場合の塩分濃度は、低めで行います。
目安としては、1Lの水に対して、約3gの塩を入れるとよいでしょう。
これで、塩分濃度0.3%の水が出来上がります。
細菌や寄生虫を退治するためには、細菌や寄生虫が脱水状態になる濃度の塩水を作らないといけません。
その目安としては、1Lの水に対して、5gの塩を入れるとよいでしょう。
これで、塩分濃度0.5%の水が出来上がります。
この濃度で、一般的な細菌や寄生虫は退治できると言われています。
メダカの塩浴の注意点
メダカを塩浴する際には、注意点がいくつかあります。

塩浴で使用する塩
塩と言っても、様々な種類があります。
塩浴する時には、あら塩を使いましょう。
何でもいいので塩と名の付くものを入れてはいけません。
アジシオなど、うま味成分やにがりが入っている塩を入れると、メダカに異常が出てしまいます。
アクアリウム用品を扱うショップやネットショップでは、観賞魚用の塩が販売されています。
観賞魚用の塩の中には、専用スプーンがついているものもあります。
パッケージに、目的別に、塩をスプーン何杯入れたら良いかなど、丁寧に記載している製品もあります。
メダカ飼育初心者が、塩浴する場合は、少々観賞魚用高価でも、観賞魚用として販売されている塩を使うことをお勧めします。
めだかっ娘が使う塩
塩浴水槽にはメダカ以外は入れない
観賞魚としてメダカを飼育している水槽には、メダカ以外の生き物や水草が入っていることがあります。
メダカは、塩浴が可能ですが、水槽に同居しているエビや貝は、塩浴できないものもいます。
水草も同様に、塩浴によって枯れてしまう場合があります。
塩浴は、メダカだけを別水槽に入れ、適切な塩分濃度の水で行いましょう。
また、病気の発生した水槽ないの飼育水は、細菌や寄生虫などに汚染されている可能性があります。
塩浴を機に、水槽をリセットし、はじめから立ち上げることをお勧めします。

メダカの塩浴【まとめ】
メダカは淡水魚ですが、塩を入れてた水で生きることが可能です。
病気になってしまったら、すぐに薬を使うことは、おススメしません。
病気が初期症状のうちに発見できた時や、日々の健康維持には、塩浴を試してみることも検討してみて下さい。
メダカは、生き物です。
体の丈夫さや寿命や大きさなど、それぞれに違いがあります。
今回紹介した塩浴も、必ずしも絶大なる効果が期待できるとは言い切れません。
飼育者さんが、毎日、1匹1匹をしっかり観察し、特徴をつかみましょう。
トラブルが起きたときには、早期に適切な処置をして下さい。
皆さんが楽しいメダ活ができますように。